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国立国際美術館

国立国際美術館工事は、世界的にも珍しい完全地下型の現代美術館を建設する工事でした。建設地である大阪中之島四丁目は大阪市立科学館をはじめ、大阪の文化・芸術の中心として重要な役割を担うことを期待されている地区です。地上部のエントランスゲートは「竹の生命力と現代美術の発展・成長」をイメージして設計され、地下の各ゾーンと地上との連続性を生み出しており、美術館のシンボルであると同時に地域全体のゲートウェイとして親しまれていくことでしょう。
連続性を持つ開放的な空間
建物は地上1階、地下3階建て。自然光が降り注ぐ吹き抜けを有しており、地下でありながら明るく開放的な空間を目指しました。

エントランスロビー吹き抜け
大規模、大深度な地下工事
掘削工事に伴う周辺地盤の変形量や山留めの変形量を最小限に留めるため、掘削には逆打ち工法、山留め壁にはRC地中連続壁を採用しました。逆打ち工法は通常とは逆に上階から打ち下げていく工法です。

地下工事
美術品を守る
中之島地区は堂島川と土佐堀川に囲まれた中州で、地盤は多くの水を含んでいます。地下水の浸入を防ぎ、湿気を嫌う美術品を守るため、躯体の地下外壁は外側に防水層を置く外防水を施しました。
巨大モニュメント
三次元曲線で構成された巨大モニュメントを構成するステンレス部材は総重量210トン。世界的にも前例のない施工は三次元CADと熟練工の技能を融合させてなしとげました。

地下1階からパブリックスペースを見上げる
工事概要
発注者 | 国土交通省近畿地方整備局 |
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設計管理 | 国土交通省近畿地方整備局営繕部 シーザーペリアンドアソシエーツジャパン株式会社 |
施工場所 | 大阪市北区中之島4丁目2-55 |
完成 | 2004年3月 |
工事概要 | RC造(一部SRC造) 地上1階 地下3階 |
建築面積 | 4,289.2m2 |
延床面積 | 13,487.0m2 |