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プロジェクトストーリー

工事レポート Reports

    関東 2021年以降

当社が施工を担当した「フロントプレイス千代田一番町」が2025年度グッドデザイン賞を受賞しました。

グッドデザイン賞は公益財団法人日本デザイン振興会が主催する、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の仕組みであり、60年以上の歴史を有し、日本国内はもちろんグローバルな認知度も高い表彰制度です。

【審査委員の評価コメント】

均質化しがちなテナントオフィスのあり方を問い直し、街と働く人をつなぐ新しい仕組みをつくった建築である。フロアごとに異なる形の出窓は、窓際をベンチやデスクとして活用でき、働く姿が街へにじみ出る外観を生んでいる。窓際から活動が広がることで、利用者が場所への愛着を持ちやすい点も評価できる。さらに坂のある一番町の地形を生かし、高低差を利用した外構空間やカフェを開放する設えによって、通りに賑わいと人の居場所をもたらしている。オフィスをただの箱ではなく、街に開かれた活動の舞台として再構築した好例である。

形の異なる出窓が重なるファサード

ファサードと一体になった出窓空間

滞留空間を設けたエントランス周り

外観を特長づける各階で形・色の異なる出窓が重なるファサードは、入居企業ごとの多種多様な人の活動を窓際に表出し、まちに活気をもたらすとともに、働き手がビルやフロアへの愛着を感じられる工夫としています。外装は既成サッシと4パターンの「コの字」型のPC板の組み合わせで構成し、ユニークなデザインと経済合理性との両立を図りました。

また坂の多い地形を生かして、エントランス周りには周辺道路との高低差を利用したベンチやテラス等の滞留空間を設けています。1階カフェはオフィスアプローチに対して開け放つことのできるしつらえとし、内に閉じがちな賃貸オフィスビルにまちとの接点となる外構・エントランス空間を創出することを企図しています。

設備面ではすべての事務所空間に空気輻射空調システムや自然換気窓を導入するなど省エネ性能にも優れ、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)で最高評価となる5スターを取得。また人々の健康やウェルネスに着目した国際的なビル評価指標であるWELL認証において、賃貸オフィスビルとしては日本初となる「WELL v2」の予備認証を取得しています。

工事概要

発注者
三菱地所株式会社
設計・監理
株式会社三菱地所設計
施工者
株式会社錢高組
工事場所
東京都千代田区一番町
完成年月
2024年9月
工事概要
S造 地上11階建
建築面積 678.03㎡ 延床面積 6,862.78㎡

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