CSR

持続可能な社会の実現に向けてCSRへの取り組み
消費者課題お客様の期待に応える品質の提供
品質方針と品質マネジメントシステム
当社は「お客様から認められ求められる品質を、タイムリーに、経済原則にのっとり提供する」を品質方針に掲げています。
営業・企画段階から施工、アフターサービス、またその後の改修・修繕に至るまで一貫した品質マネジメントシステムを活用し、お客様の期待に応える品質の提供と、アフターフォローを実践しています。
また中期経営計画でも「品質」を柱の施策のひとつとして掲げ、建設物の品質確保のための様々な取り組みを行っています。
お客様をサポートする当社の一貫体制


お客様の期待に応える品質の提供
お客様の要望事項を共有
工事受注時、営業部門・施工部門・積算部門を中心に「受注工事引継会」を開催しています。社内関係部門が一堂に会し、受注までの経緯、お客様からのご要望、工事施工にあたっての注意点等を共有し、お客様からのご要望を踏まえた重点品質管理項目等といった基本方針を決定しています。
また工事着手後、作業所と店内の関連部門で構成する「作業所プロジェクト」を原則として2か月に1回以上(重点管理作業所については1か月に1回以上)開催し、基本方針に沿った工事進捗を相互監視するとともに、全社的な支援・指導体制を確立して品質確保に取り組んでいます。
建築設計品質の確保
建築事業本部管下に、設計部署から独立した組織として「建築設計品質監理部(品監部)」を設置しています。
昨今、設計施工プロジェクトが増加傾向にある中で、将来的な組織力向上を見据えて設計品質水準のさらなる強化が求められています。「品監部」は設計統轄部とは独立した別組織で、設計品質を第三者的な視点から監理する役割を担っています。
設計業務の領域は多岐にわたりますが、特に「設計図書の品質」と「工事監理の品質」の二つの領域は設計品質の根幹にかかわる最重要項目です。この両分野における設計統轄部の取り組み状況を「品監部」が第三者的な視点から監理することにより、高水準の設計品質の確保を図っています。
工事経験者による施工支援
建設工事には多くの工種があり、例えば土木工事の中にはシールドトンネル、山岳トンネル、ケーソン、橋梁、その他多くの工種があります。当社では各工種の経験者からなる施工ワーキンググループが施工計画の立案を支援し、経験者の目から高品質な施工を支援しています。
また安全な施工と品質確保のため、各工種の施工マニュアルを整備しています。マニュアルの作成・見直しは各工種の経験者等からなる各施工ワーキンググループが担当しています。各マニュアルはイントラネット上に公開し、社員教育や実際の施工に活用しています。
協力企業との連携による品質の向上
協力企業の経営評価・施工能力評価と、計画発注等の取り組みにより、優良な協力企業の安定確保を実施するとともに、協力企業が自主的に企画・運営する現場見学やVE/CD(バリューエンジニアリング/コストダウン)事例発表会の開催を支援し、協力企業と一体となって品質の向上を目指しています。
また特色ある現場の見学会や、外部講師を招いた研修会、各種制度の勉強会等を定期的に開催し、協力企業との連携を強化しています。
施工プロセスの監視を強化
お客様のご要望を満たすための施工が行われているか、当社の品質に関する内規を満たす施工プロセス管理が実施されているかを確認するため、工事部署によるパトロールを随時実施し、チェック、指導を行っています。
直ちに改善が必要な施工ミス等を発見した場合は、工事(一部)中止命令を発令し、改善されるまで工事をストップさせる権限により監視機能を強化しています。
2020年度からはWebカメラを活用した遠隔パトロールも導入しており、実地でのパトロールと組み合わせ、それぞれの長所を生かしながらさらに品質管理の精度を高めていきます。
迅速な情報展開と原因究明
施工中や引き渡し後にミスやトラブルが生じた場合、直ちに「ハブセンター情報」として全店に情報を発信しています。
全社で問題を共有し、あらゆる角度からの原因分析と解決策の検討を行っています。問題発生時にはまず担当者や関係者による現地確認を行い、迅速に処理を行った上で原因究明を行い、その結果をもとに再発防止策を立案しています。
品質向上に寄与する技術開発
当社は品質確保のための体制面・組織面での取り組みに加え、技術開発の面でも品質確保・向上に寄与する様々な取り組みを行っています。
MRによるコンクリート締固め管理システム
コンクリート構造物の品質は、コンクリート打設時の締固め作業に大きく左右されます。締固め作業は現場作業員の目視による経験的な判断に委ねられているところが大きく、効果的な締固めには熟練度が必要とされています。
そこで、コンクリートの品質確保と締固め作業の生産性向上(省力化)を図るため、近年スマートフォンゲーム等にも適用されているMR(Mixed Reality:複合現実)技術を導入し、リアルタイムでコンクリートの締固め位置と締固め程度を色と数値で「見える化」するシステムを開発しました。
実証実験では、各センサーで取得したコンクリート面の位置情報とバイブレータ先端の位置情報がリアルタイムで連動している事、仮想空間でのバイブレータ先端位置座標(X・Y・Z)が実空間でのバイブレータ先端位置とほぼ一致している事が確認できました。本システムにより、未熟練者でも締固め不足のない良質なコンクリート打設を効率的に行う事が可能になります。
今後は実証実験で得られた知見を基に、現場で扱いやすいシステムに改善しながら実用化していく予定です。
システムの特長
- ①目視で確認困難なバイブレータ先端部のコンクリートへの挿入深さを3次元座標でリアルタイムに判定・表示
- ②部分ごとの作業完了度を赤(不十分)、黄(未完了)、緑(完了)と色分けで表示
- ③作業員本人がヘッドマウントディスプレイでリアルタイムで確認しながら作業可能
- ④現場管理者も遠隔(パソコン、タブレット等)で確認しながら的確な作業指示が可能
