ZENITAKA Topics
宮崎大学医学部附属病院外来診療棟
外来診療棟北東面
宮崎大学医学部附属病院では、医療の高度化・多様化に対応し、医療と研究・教育環境の改善を図るため、2006年度から7年間に亘る全面的な施設整備が行なわれています。当工事はそのうちの「新外来診療棟」と「外来管理棟」の新築工事です。
新外来診療棟は、患者さんの動線を考えた受診しやすい新しいスタイルになりました。
工事概要
工事名 | 宮崎大学(医病)外来診療棟等新営その他工事 |
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施工場所 | 宮崎市清武町 |
建築主 | 国立大学法人 宮崎大学 |
設計者 | 株式会社 教育施設研究所 宮崎大学施設環境部 |
監理者 | 宮崎大学施設環境部施設整備課 |
工期 | 2008年12月~2010年2月 |
構造・規模 | 外来診療棟 RC造 地上3階建 外来管理棟 S造 地上3階建 |
建築面積 | 3,498m2 |
延床面積 | 9,947m2 |
施工 Construction
診療中の病院構内での建替え工事のため、医療関係者や病院利用者の利便性を損なうことなく施工することが求められました。また、計画地は病院正門脇の通行者の多い場所のため、まず最初の仕事はバスロータリーの切替に伴い来院者の仮設通路を設置することでした。
地球環境保全を重視した建物の施工ということで、資材の減量化と運搬車両数の削減、建設廃棄物の削減、環境負荷の少ない工法の選択など、いわゆる“エコ建設工事”を実施しました。このような活動を積極的に展開することにより施工中のCO2排出量削減を実現しました。
建物 Building
宮崎県は「太陽と緑の国」と呼ばれるほど、年間を通して温暖で、日照や降水量が豊富な地域です。この豊かな自然の恵みに囲まれた地域の方々は、地球環境の保全に対する意識が高く、この建物にも数々の環境対策が取り入れられています。
外来診療棟南西面
1階 受付
屋上緑化
■遮熱塗料と屋上緑化
外来診療棟の屋上は遮熱塗料で仕上げ、計558m2の屋上緑化トレイを設置しました。これらは夏期の室内温度の上昇を軽減し、屋上表面の温度上昇も抑え、地域のヒートアイランド対策としても有効です。
■高遮蔽性能熱線反射ガラスと遮熱高断熱複層ガラス
建物外周はガラスカーテンウォールや連層窓が配置され、利用者には開放感のある、さわやかな印象を与えています。これらの窓ガラスには高遮蔽性能熱線反射ガラスや遮熱高断熱複層ガラス(Low-eガラス)が使われています。 適度な透光性を有しながら、夏は日射熱の流入を防ぎ、冬は暖房輻射熱の流出を防ぎます。
これらの環境対策により、建物の消費電力を大幅に軽減し、建物使用中のCO2排出量の削減を実現しています。
熱高断熱複層ガラス
エントランスホール吹抜け部