Project Story 11 東京工業大学附属図書館
Underground Library キャンパスの象徴となる「ガラスハウス」と「緑の丘」

東京工業大学附属図書館(現 東京科学大学大岡山図書館)は1881(明治14)年に東京職工学校として設立された東京工業大学の130周年記念事業の核として、
2011年に大岡山キャンパスに建設されました。図書館は大岡山キャンパスの正門から本館前プロムナードへとつながる「アイストップ」に位置しています。
2011年の誕生以来、その斬新な形状からキャンパスの新たなシンボルとして親しまれています。
特徴 Features
Y字型の鉄骨柱で空中に浮かぶ
ガラスの「チーズケーキ」
まず目を引くのが空中に浮かぶ三角形の「ガラスハウス」です。3面をY字型の鉄骨柱で支持する特殊な構造で、3面ともガラス張りの開放的で明るい室内は学生の自由な学習やグループ活動のコミュニケーションの場として活用されています。三角形の特徴的な形から「チーズケーキ」の愛称が付けられています。
壁面のガラスには断熱性に優れた「Low-Eガラス」を採用。ガラスハウスの屋上には太陽光発電パネルが設置されているほか、壁面の日除けルーバーにも太陽光発電パネルが設置されています。
図書館の大ボリュームを地下に収め
地上を「緑の丘」として開放
地上部の軽快なガラスハウスが印象的ですが、60万冊以上にもなる蔵書を擁する図書館のボリュームの大部分は地下に収められています。地下部分はRC造で、1階床には白色セメントコンクリートによる波型ハーフプレキャスト床版を使用。波頭を逆さにしたような断面形状で、地下1階開架スペースの天井にそのまま表す仕上げになっています。
建物の大半を地下に収めることで、地上部は「エントランス広場」と「緑の丘」として開放しています。地下空間は貴重な蔵書を日光から保護するとともに、高断熱性にも貢献しています。また雨水利用による自動灌水設備や太陽光集熱トップライトにより、「緑の丘」を中心としたエネルギー循環を実現しています。
複雑な構造を実現した
高精度の施工
地上部と地下部分で全く異なる表情・機能を持つ本建物は、RC(鉄筋コンクリート造)、SRC(鉄骨鉄筋コンクリート造)、S(鉄骨造)、PC(プレキャストコンクリート造)と多様な構造が適用されています。特に高い施工精度が要求されたのがガラスハウスの鉄骨建方(組み立て)です。最終的には3面のY字型の鉄骨柱で支えられる形となるガラスハウスですが、施工中は仮支柱を配置。全ての鉄骨が組み上がり、接合部の溶接・ボルト締め作業が終了した時点で仮支柱をジャッキダウン。その後の床コンクリートの施工やガラスのカーテンウォール、仕上げ材等の荷重による変形も事前にシミュレーションを行い、最終的な変形を想定内に収めることができました。
また、既存建物の解体で発生したコンクリートガラを工事中の仮設路盤材として再利用したほか、敷地内の既存樹木の保護を優先した施工計画を立てるなど、環境配慮を重視した施工に努めました。
本館と図書館を結ぶ「桜のプロムナード」は、春には美しいピンク色に染まります。ユニークな姿と図書館としての優れた機能を併せ持つ「東京工業大学附属図書館」は、唯一無二の建築作品として学生や教員の皆様に親しまれています。
Underground LibraryUnderground Library
工事概要 Outline
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- 工事場所
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東京都目黒区大岡山
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- 事業主
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国立大学法人 東京工業大学
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- 設計
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意匠:安田幸一研究室 構造:竹内徹研究室
株式会社 佐藤総合計画
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- 工期
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2009年4月~2011年2月
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- 工事概要
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RC造(一部S造) 地下2階地上3階建
建築面積 1,993.63㎡
延床面積 8,587.88㎡
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- 主な表彰
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2011年度グッドデザイン賞
2012年度JIA優秀建築100選
第54回(2013年度)BCS賞