建設会社24社による「構造用あと施工アンカー」の強度指定取得
この度、当社を含む建設会社24社(以下「強度指定取得会社24社※」)は、日本ヒルティ株式会社(社長:堺直樹)が取得した接着系あと施工アンカー単体の認定を適用し、株式会社ケー・エフ・シー(社長:田村知幸)の施工技術協力のもと、「構造用あと施工アンカー2024年度申請版」として、国土交通省の強度指定を取得しました。
本技術は鉄筋コンクリート造(以下「RC造」)の柱・梁・基礎等と鉄骨部材との接合に活用でき、これまで先付けアンカーでは施工困難であった部位についても、構造用あと施工アンカーを用いた柔軟な施工が可能となります。
背景と強度指定取得までの経緯
これまであと施工アンカーは、主に耐震改修促進法に基づき、耐震改修工事で適用されてきましたが、国土交通省告示第1024号の一部改正(2022年3月31日公布・施行)により、強度指定を取得することで新築および改修等(増築、改築、大規模な修繕および大規模な模様替)にも適用することが可能となりました。
従来の鉄骨部材を取付けるためのアンカーボルトは、増改築・改修工事において、RC造の柱・梁・基礎等を斫った後、既存部材に定着させる必要がありました。この斫り作業は、施工時の騒音・振動・粉じんが生じると共に、斫り後の修復や斫りガラの廃棄等多くの施工手間を要していました。また新築工事においては、先付けアンカーの高精度な施工管理が求められるという課題がありました。
そこで、構造用あと施工アンカーの活用におけるこれらの課題解決に向けて、2023年度に強度指定取得会社24社に日本ヒルティ株式会社と株式会社ケー・エフ・シーを加えた26社(以下「共研26社」)は、「構造用あと施工アンカーの強度指定取得を目指した検討会」(幹事会社:飛島建設株式会社)を発足させました。
本検討会を構成する共研26社のうち強度指定取得会社24社は、構造用あと施工アンカー活用のニーズが非常に高い部位を選定し適用範囲を定め、一般財団法人日本建築センターに対して、2024年5月17日に「構造用あと施工アンカーの設計施工指針 2024年度申請版」として部材評定を申請、2026年2月16日に部材評定を取得し、2026年4月30日から5月13日にかけて国土交通省の強度指定「構造用あと施工アンカー2024年度申請版」を取得しました。
構造用あと施工アンカーの適用範囲
構造用あと施工アンカーは、高さ60m以下の建築物の新築工事及び既存建築物の改修等(増築、改築、大規模な修繕および大規模な模様替)に適用できます。対象となる接合部は以下の通りで、構造用あと施工アンカーを定着させる部材(以下「構造用あと施工アンカー適用部材」)は、基本的にRC造に限ります。
①スラブ・床用小梁
②耐風用小梁及び間柱
③庇受け小梁及び間柱
④階段

図1 ①スラブ・床用小梁(例)

図2 ②耐風用小梁及び間柱(例)

図3 ③庇受け小梁及び間柱(例)

図4 ④階段(例)
運用体制
共研26社は、2026年7月16日に「構造用あと施工アンカー研究会」(幹事会社:飛島建設株式会社、以下「本研究会」)を発足させました。本研究会では、施工者をはじめとする構造用あと施工アンカー従事者への講習会の実施及び修了証の発行の他、各社の情報交換や課題解決に取り組んで参ります。また当面の間、構造用あと施工アンカーは強度指定取得会社24社が設計を担い、強度指定取得会社24社または強度指定取得会社24社のいずれかを含む共同企業体を元請会社とする案件のみの適用とします。
今後の展開
共研26社は、今後も構造用あと施工アンカーに関する共同研究を継続し、建築ストックの活用、省力化及び生産性の向上等に貢献して参ります。また、引き続き構造用あと施工アンカーの適用範囲の拡大に取り組んでいきます。
※ 強度指定取得会社24社
RN建設株式会社(社長:永尾秀司)、青木あすなろ建設株式会社(社長:望月尚幸)、株式会社淺沼組(社長:浅沼誠)、株式会社安藤・間(社長:国谷一彦)、株式会社奥村組(社長:奥村太加典)、株式会社熊谷組(社長:上田真)、株式会社鴻池組(社長:渡津弘己)、西武建設株式会社(社長:佐藤誠)、株式会社錢高組(社長:錢高久善)、大末建設株式会社(社長:村尾和則)、大日本土木株式会社(社長:松雅彦)、大豊建設株式会社(社長:益田浩史)、髙松建設株式会社(社長:髙松孝年)、鉄建建設株式会社(社長:今井政人)、東亜建設工業株式会社(社長:早川毅)、東急建設株式会社(社長:久田浩司)、東洋建設株式会社(社長:中村龍由)、戸田建設株式会社(社長:大谷清介)、飛島建設株式会社(社長:築地功)、株式会社長谷工コーポレーション(社長:熊野聡)、ピーエス・コンストラクション株式会社(社長:櫻林美津雄)、松井建設株式会社(社長:松井角平)、株式会社松村組(社長:村上修)、株式会社コンステック(社長:茶家義明)