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ZENITAKA Topics

工事レポート

広尾学園中学校・高等学校

2012年09月 UP
広尾学園中学校・高等学校

東面外観

広尾学園は、1918(大正7)年、伯爵 内務大臣板垣退助氏・絹子夫人が中心となって、現在の地、東京・広尾に設立されました。以来、長年に渡って女子教育の伝統校としての歴史を刻むと共に、1973(昭和48)年に文部省(現 文部科学省)の海外帰国子女教育研究指定校となり、落ち着いた環境と通学の便利さから「帰国子女の受け入れ体制が最も整っている学校」という評価を得てきました。2007年からは特進コースが共学となり、2009年からは中学・高校ともに完全共学となり、校名も広尾学園中学校・高等学校と改称されました。

工事概要

施工場所 東京都港区
発注者 学校法人 順心広尾学園
設計・監理 株式会社 大建設計
建物用途 中学・高等学校
工期 2008年1月7日~2012年9月30日
構造・規模 S造(一部 SRC+RC造) 地下1階地上9階建
建築面積 3,584.66m2
延床面積 17,310.55m2
 

建物 Building

外苑西通りに面した9階建の高層棟には普通教室や芸術系特別教室、職員室などが配置されています。西面の低層棟には、シンボルツリーのある中庭に面したカフェテリアや体育館が配置されています。また、低層棟の屋上を利用したテニスコートやグラウンドが配置されています。

普通教室

エントランス

カフェテリア

低層棟屋上の校庭

低層棟屋上のテニスコート

メインアリーナ

施工 Construction

工事は、外苑西通りに沿って南北に広がる既存校舎を3分割して順に解体・新築を繰り返し、約5年をかけて全面的に建て替えました。学校を使いながらの工事であることから、生徒・学校関係者が安心して学校生活を送れるよう工事範囲を明確に区画し、振動や騒音をできるだけ抑えて工事を進めました。
第1期工事は、南側校舎(1工区)の建て替え工事を行いました。
この建物は、固い地盤の上に直接基礎を構築し、高層部分に本設地盤アンカーを設ける耐震性の高い構造を採用しました。本設地盤アンカー工法は、当初土木技術として開発され、地すべり防止、擁壁の安定、橋脚・ダム等の転倒防止、海中・地中構造物の浮上防止等の用途に使われてきました。近年、建築分野でも地震や暴風時に高い引張力が生じる塔状建物や、地下水位が浅く水圧による浮上がりが生じる建物において、効果的で信頼性の高い基礎工法として使われるようになっています。
既存校舎の解体の後、地表面からアンカー設置工事を行い、地下掘削、基礎底版構築の後、油圧ジャッキにより緊張を行い定着しています。
第2期工事では、中間部の建て替えを行いました。学校関係者の移動を可能にするため、工事期間中は工区の西側に仮の通路を設けました。また、第2期工事範囲に合ったケヤキの木は、シンボルツリーとしてそのままの位置で保存しました。
第3期工事では、一番北側の校舎の建て替えを行いました。敷地の余裕もなくなり、施工条件としては最も厳しいものでしたが、現場事務所をオーバーブリッジ(仮設構台の上)に設けるなど、スペースの使い方を工夫して工事を進めました。

第1期工事完成外観

第2期工事完成外観

第3期工事状況

施工場所

施工順序