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吾妻橋
吾妻橋
東京の観光スポット・浅草。地下鉄浅草駅を出るとすぐに鮮やかな朱色の隅田川に架かる吾妻橋が目に飛び込んできます。浅草雷門、浅草寺に近く、絶え間なく人が行き交い、賑わいにあふれています。
吾妻橋の構造と規模
橋長 | 150m |
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橋幅 | 22m |
橋台・橋脚 | 鉄筋コンクリート造 |
橋梁形式 | 鋼橋ヒンジアーチ(2ヒンジ鋼拱式上路橋) |
吾妻橋の歴史
吾妻橋は、1774(安永3)年に木造で架橋され、当時は隅田川が大川と呼称されていたことにちなんで「大川橋」と呼ばれていました。1876(明治9)年に架け替えが行われ、正式に「吾妻橋」と命名されました。その後数度の架け替えを経て、1923(大正12)年の関東大震災で被災し、1931(昭和6)年に現在の橋になりました。
吾妻橋の名前の由来は諸説ありますが、東岸にある吾嬬(あづま)神社への道筋にあたることから吾妻橋となったという説が有力といわれています。
側面図
吾妻橋架け替え工事
現在の橋は、関東大震災の被害復旧として1929(昭和4)年に東京市土木局(当時)から発注され、当社が施工しました。浅草の繁華街に近いため人通りが多く、また航行する船舶の多い中での旧橋を同時に撤去する工事でした。
1930(昭和5)年12月20日に「渡り初め式」が行われ、翌1931(昭和6)年6月に開通しました。
橋脚の掘削工法は、当時アメリカから技術導入されたニューマチックケーソン工法※で、これが我が国初の請負契約工事となりました。
※ニューマチックケーソン工法:函体(橋脚基礎の下部)に圧縮した空気を送って地下水を排除しながら掘削・沈下を行う工法で、当時は木製函体にコンクリートを打設しました。
位置図
渡り初め式
竣工時の吾妻橋
現在の吾妻橋
下町浅草と高層ビル
吾妻橋からは、金色のオブジェが個性的なアサヒビール株式会社本社ビルや、東京スカイツリーが一望できます。休日は橋の上で足を止め、写真を撮影する観光客で賑わっています。
浅草雷門
休日の吾妻橋
墨田区側から台東区側を望む
春の吾妻橋
隅田川沿いの隅田川テラスと呼ばれる遊歩道には、ソメイヨシノ、シダレザクラなど約300本余りの桜並木があり、春には美しく花開いた桜が吾妻橋の朱色を一層輝かせているように見えます。この桜は、八代将軍吉宗公が民衆にも花見ができるように開放したと言われています。 3月から4月にかけて「墨堤さくらまつり」や「隅田公園桜まつり」などが開催され、地元の住民はもとより観光客もお花見を楽しみます。
隅田川テラスの桜
水上バス乗り場
吾妻橋と水上バス
隅田川水上バス
吾妻橋のたもとには、隅田川を遊覧する水上バス乗り場(東京都観光汽船)があります。浅草から日の出桟橋やお台場(東京都港区)、豊洲(東京都江東区)までの航路には、個性豊かな橋や東京ビッグサイト、レインボーブリッジなどの観光名所があり、船上から眺めることができます。また、夏に催される「隅田川花火大会」では船上から花火を楽しむことができます。
吾妻橋を含め、隅田川に架かる橋を見学してみてはいかがでしょうか。船上から見る橋は、四季折々に違う表情を見せ、渡るときとは違った新しい発見があるかもしれません。
「吾妻橋」へのアクセス
東京駅-(JR山手線2分)-神田駅-(東京メトロ銀座線11分)-浅草駅-(4番出口すぐ)-吾妻橋
東京駅-(JR山手線4分)-秋葉原駅-(JR総武線2分)-浅草橋駅-(都営浅草線3分)-浅草駅-(4番出口すぐ)-吾妻橋