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錢高組・矢作建設工業式鉄骨梁横座屈補剛工法(YZ補剛工法)

鉄骨梁の横補剛材の省略が可能に

「錢高組・矢作建設工業式鉄骨梁横座屈補剛工法」(略称:YZ補剛工法)は、鉄骨梁に対してその上部に接合されている鉄筋コンクリートの床の横補剛効果を定量的に評価することで、従来必要であった横補剛材の省略を可能にする工法です。梁がH形鋼であれば基本的にどの様な用途、構造形式の建物でも、どの鉄骨メーカーの製品にも適用できます。

本工法は、(一財)日本建築総合試験所より2019年7月19日に建築技術性能証明(GBRC性能証明 第19-05号)を取得した後、2023年4月17日に改定取得(GBRC性能証明第19-05号改2)しています。改定により、適用範囲が拡大するとともに、適用に際しての設計、施工上の制約も少なくなりました。
本工法は矢作建設工業株式会社と共同開発です。

広がった適用範囲
①選択可能なシアコネクタの配置形状
②拡大した鉄骨梁のせい、幅厚比、せい幅比、降伏強度の適用範囲
③多様化した「YZ補強筋」(片側スラブ梁上のシアコネクタ保護鉄筋)の配筋方法
④緩和された床スラブの開口制限


<開発の経緯>
鉄骨造の建物の梁に多く採用されるH形鋼は、地震発生時などに鉛直方向の大きな力に対して梁が横方向に変形する「横座屈」という現象を起こす恐れがあり、従来はこの横座屈を防止するために小梁などの補剛材を設けるか、地震時の外力に対して余裕をもって設計するといった対策が必要となり、それに伴い鉄骨材量や加工手間の増加を招いていました。
そこで当社は、鉄骨梁と鉄筋コンクリートの床とがシアコネクタと呼ばれる接合部材を介して一体化しており、それらが合成構造を形成している点に着目し、名古屋工業大学の井戸田秀樹教授の指導のもと実験や解析を実施することで鉄筋コンクリートの床による補剛効果を定量的に評価することに成功し、従来必要であった横補剛材を省略可能とするYZ補剛工法を開発しました。

<center>YZ補剛工法概要図</center>

YZ補剛工法概要図

シアコネクタの配置形状

シアコネクタの配置形状