Project Story 10 国立国会図書館 国際子ども図書館アーチ棟
Library for Children 世界的建築家とのコラボレーション

東京・上野の国際子ども図書館は我が国唯一の国立の児童書専門図書館です。
「子どもの本は世界をつなぎ、未来を拓く!」を理念に、子どもの本に関わる活動や調査研究を支援しています。
建物は明治時代に「帝国図書館」として建設されたルネサンス様式の建物を再生した「レンガ棟」と、近代的な意匠の「アーチ棟」からなり、
レンガ棟のリニューアルとアーチ棟の設計には世界的建築家である安藤忠雄氏が参画しています。このうちアーチ棟は当社の施工で2015年に完成しました。
特徴 Features
歴史をつなぐ弧を描くデザイン
先進の環境対応技術も導入
当社が施工した「アーチ棟」は南側が全面ガラス張りとなった、美しい曲線を描く弓状の建物です。緩やかに弧を描くデザインは、本をめくるようなイメージで設計されました。アーチ棟に向かい合うレンガ棟の北側は打ち放しコンクリートとガラスのカーテンウォールによる現代的な意匠となっており、アーチ棟とレンガ棟が共に中庭を囲うような形で、一体感のある空間を創出しています。
環境対応にもこだわっています。屋上緑化により日射負荷を軽減すると共に屋上で集めた雨水をろ過、トイレの洗浄水として利用しています。また屋上には太陽光発電パネルを設置。発電量は館内のモニターにリアルタイムで表示しています。
またカーテンウォールのガラスには紫外線を制御できるガラスを採用し、資料の劣化を防止しているほか、地下1階と地下2階は湿度調整などで安定した室内環境を実現。地下には約65万冊の収蔵能力を持つ書庫を配置しています。
南側の曲面のカーテンウォールの施工や、上部のはね出し3.4mの大庇の施工は技術的な難易度が高く、細心の注意が求められました。
妥協のない打ち放しコンクリートの施工
振動・騒音を防止し、仕上がりの美しさも実現
北側は安藤忠雄氏の作品の特徴である打ち放しコンクリートの大壁面となっています。この北側は東京藝術大学音楽学部のキャンパスに隣接しており、施工に際しては振動・騒音の徹底防止を図りました。防音仕様の仮囲いを上下2段にし、生コンクリートを圧送するポンプ車も吸遮音パネルで囲い騒音を軽減。当社技術研究所で現地実測し騒音の低減効果を確認しました。またコンクリートの打設には昔ながらの「竹棒による締固め」を併用し、振動・騒音を防止しつつ、設計者のこだわりの美しい打ち放しコンクリートの大壁面を施工しました。
またコンクリートの色にもこだわり、調達先のコンクリートプラントも徹底選別。色合いが最も白くムラのない1社を選定し、型枠のつなぎ目にも工夫を徹底。滑らかな仕上がりを実現しました。
Library for ChildrenLibrary for Children
工事概要 Outline
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- 工事場所
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東京都台東区上野公園
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- 発注者
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国土交通省 関東地方整備局
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- 設計
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安藤忠雄建築研究所
株式会社日建設計
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- 工事監理者
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株式会社フケタ設計
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- 工期
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2012年2月~2015年6月
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- 工事概要
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SRC・S造(一部RC造)
地下2階、地上3階
延床面積 6,184.11㎡