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建設現場でのカーボンリサイクル技術の研究開発に着手

2023年07月 UP

-排ガスからのCO2分離回収・固定化に関する研究を開始-

 当社は、脱炭素化社会に向けた取り組みとして、建設現場で排出されるCO2を分離回収し、現地で固定化するオンサイト・カーボンリサイクル技術「CO2オンサイトDACS(Direct Air Capture & Storage)」の研究開発をスタートさせました。

 建設現場において、建設機械や車両の排ガスによりCO2が発生しても、その現場内で処理することができれば、CO2排出量は実質ゼロとなります。
 本技術は、ゼロカーボン化の実現に有望な技術の一つである大気中のCO2を直接回収する「Direct Air Capture(DAC)」技術を建設現場で、建設機械などの排ガスが含まれる空気に用いることで、建設現場から排出されるCO2の削減を図り(Scope1の削減)、更に、回収したCO2を現場内で炭素源として再利用(リサイクル)してCO2を地産地消する技術です。
 具体的には、建設機械などの排ガスが含まれる空気から回収したCO2を、建設現場内で発生する残コンクリートやコンクリートの洗い水などのスラッジ水に含まれる酸化カルシウム(CaO)と反応させ炭酸カルシウム(人工石灰石CaCO3)を生成し、コンクリートの一部として再利用します。まずは、CO2を回収しやすい閉塞空間のトンネル工事を対象に、実用化を目指します。

 脱炭素化社会に向けた社会的要請に応えるため、環境配慮型コンクリートなど、材料面でのCO2排出量削減(Scope3)に向けた取り組みとともに、現地での直接CO2排出量削減(Scope1)の早期実用化に積極的に取り組んでいきます。

●技術の概要
①排ガス由来のCO2をDAC装置により回収
②回収したCO2をスラッジ水に含まれる酸化カルシウム(CaO)に反応・固定化させて炭酸カルシウム(CaCO3)を生成
③生成した炭酸カルシウムを資材の一部としてコンクリートを製造し脱炭素コンクリートとして使用

トンネル工事におけるカーボンリサイクル「CO<sub>2</sub>オンサイトDACS」のイメージ

トンネル工事におけるカーボンリサイクル「CO2オンサイトDACS」のイメージ