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錢高組・矢作建設工業式鉄骨梁横座屈補剛工法(YZ補剛工法)を開発 -鉄骨梁の横補剛材の省略が可能に-

2019年11月 UP

 当社は、鉄骨梁に対して、その上部に接合されている鉄筋コンクリートの床による補剛効果を評価し横座屈を防止することで、従来必要であった横座屈補剛材の省略やその接合部加工の省力化を可能にする工法「錢高組・矢作建設工業式鉄骨梁横座屈補剛工法」(略称:YZ補剛工法)を開発し、2019年7月19日に、一般財団法人 日本建築総合試験所から建築技術性能証明(GBRC性能証明 第19-05号)を取得しました(特許出願済み)。

 鉄骨造の建物の梁に多く採用されるH形鋼は、鉛直方向の大きな力に対して梁が横方向に変形する「横座屈」という現象を起こす恐れがあり(図a参照)、従来はこの横座屈を防止するために小梁などの補剛材を設ける(図b参照)か、地震時の外力に対して余裕をもって設計するといった対策が必要でした。しかし、このために鉄骨材量や加工手間の増加を招いていました。
そこで両社は、鉄骨梁と鉄筋コンクリートの床とが、シアコネクタと呼ばれる接合部材を介して一体化しており、合成構造を形成している点に着目し、名古屋工業大学の井戸田秀樹教授の指導のもと、実験や解析を実施することで、鉄筋コンクリートの床による補剛効果を定量的に評価し、従来の横補剛材の省略を可能とするYZ補剛工法(図c参照)を開発しました。
本工法は、梁がH形鋼であれば基本的にどの様な用途の建物にも適用でき、どの鉄骨メーカーの製品にも適用できるため、設計の自由度が広がることが期待出来ます。

尚、本工法は矢作建設工業株式会社と共同開発です。

<center>YZ補剛工法概要図</center>

YZ補剛工法概要図