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RCS接合構法の性能をアップし、建築技術性能証明(改定)を取得

2013年02月 UP

錢高組は、柱を鉄筋コンクリート(RC)造、梁を鉄骨(S)造とした、RCS接合構法を改良し、2013年1月に財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明(GBRC 性能証明 第08-13号 改)を取得しました。
本構法は、梁を長スパンに有利なS造、柱を高軸力に有利なRC造とする合理的な構造で、鋼材価格の高騰などの資材価格を勘案したコストダウンが図れることから物流倉庫・ショッピングセンターなど長スパン空間が求められる建物に有利な構法です。

性能アップしたRCS接合構法

性能アップしたRCS接合構法

RCS接合構法の概要

①柱梁接合部内をS梁が貫通する形式で、施工性、構造性能に優れた鋼板で接合部を被覆する「ふさぎ板形式」と、建物外面に鋼材が露出しない「せん断補強筋形式」の2種類を使い分けできます。
②せん断補強筋の継手には、溶接のほかに施工性を向上させた重ね継手、または機械式継手を選択できます。
③中間階の柱梁接合部内で柱主筋の定着長さを、従来より短くすることが可能です。また、最上階の柱主筋の端部に機械式金物を取り付けることにより、スラブコンクリート厚さ内に柱筋を納めることができます。

今回、性能アップを図った改良点

主な改良は、以下の通りです。
①接合部上下のバンドプレートで耐力アップ。
従来、柱梁接合部の上下に型枠として使用していた鋼製バンドを構造体として耐力評価することにより、接合部の断面を最大10%小さくできます。
②左右の梁段差の追加
トラックバースなどの大きな床段差に対応できるように、梁を鉛直方向に、梁高さ分までずらせるようにしました。
③直交梁の段差の追加
直交梁接合を梁せい高さの1/2まで小さくでき、かつ梁端部ハンチを不要とし、すっきりした納まりとなるようにしました。
④梁の偏心の追加
柱幅の1/4まで梁を偏心させることができ、外周梁は、外壁の重量を支える支持金物を簡素化しました。

■今後の展開
本構法の設計自由度の高さを活かして物流倉庫・ショッピングセンターなどに積極的に採用していきたいと考えております。

なお、本構法は前田建設工業株式会社、東洋建設株式会社との共同開発です。

外周梁接合部の詳細<br>(①バンドプレート、②左右梁段差、④梁偏心)

外周梁接合部の詳細
(①バンドプレート、②左右梁段差、④梁偏心)