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コンクリート品質管理にICタグを活用

2012年09月 UP

~生コン製造から打設までのデータをICタグに蓄積・保存~

錢高組は、相武生コン株式会社が開発したICタグとICカードを用いた品質管理システムの実証施工に成功しました。本システムは、生コン製造記録、搬送時間記録、受入れ検査、圧縮強度試験データ等の品質情報管理を、生コンに打ち込まれたICタグに蓄積し、いつでも引き出せるシステムです。
近年、建設工事では、生コンクリートの品質保証のためのトレーサビリティの重要性が注目されています。建設構造物の長寿命化が進む中で、維持管理に必要な情報として、建設構造物に使用された生コンクリートの現在の品質のみならず、製造から打設、養生に至るまでの品質管理データが、簡便に確認できることが求められています。

ICタグによるコンクリート品質管理

ICタグによるコンクリート品質管理

技術の概要

生コン製造から打設、完成後の維持管理まで品質情報のトレーサビリティを確立

1.生産情報のトレーサビリティ
生コンクリート製造時に、コンクリートの配合、材料の計量値などの製造データが書き込まれたICタグ(約15mmの円筒形)が生コン1m3当たり1個の割合で自動的に投入されます。

2.運輸情報のトレーサビリティ
生コン車の搬送時間管理として、運転者が携帯するICカードで、出荷時、現場到着時、荷卸開始時、荷卸完了時に自動入力することで、指針等で定められた時間内での打設が確実に記録されます。

3.施工管理情報のトレーサビリティ
打設後の躯体コンクリートについては、専用のリーダーライターでICタグの探査とタグに記録された生コン製造時の品質情報を読み取るとともに、受入れ検査や圧縮強度試験結果の書き込みもします。

■ 技術の特徴
1. 投入するICタグは、骨材と同程度の大きさ・強度を有し品質に影響しません。
2. ICタグへの生コン製造情報は、自動的に書き込めるため人為的な操作やミスが無く、製品情報の同一性が担保できます。
3. 特殊な施工機械を用いずに通常の機械で施工が可能です。
4. 製造情報と時刻経歴情報を記録するICカードにより、生コン車の誤搬入防止と時間管理を確認することができます。
5. ICカードによる搬送管理データは、ネットワーク通信によって工事現場と現場事務所が離れている場合でもリアルタイムに確認することができます。
6. 躯体コンクリートに埋まったICタグに、製造情報以降の品質情報(受入れ検査結果、圧縮強度試験結果等)を書き込むことができ、現物の躯体コンクリートの品質が保証できます。
7. ICタグの記憶領域のうち、半分ずつをユーザー(ゼネコン、施主)と製造者(生コン工場)が利用できるので、必要な情報を効率的に管理できます。

コンクリート製造状況と投入されるICタグ

コンクリート製造状況と投入されるICタグ

生コンの出荷時、現場到着時等のICカード記録

生コンの出荷時、現場到着時等のICカード記録

ICタグの探査と品質情報の読み取り、書き込み

ICタグの探査と品質情報の読み取り、書き込み