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鋼管立坑直接発進到達DUCMM(デュコム)工法を実施工

2009年08月 UP

-軌道横断の推進工事に初適用-

当社は、「四日市市の軌道横断における推進工事」において、ケコム工法(鋼製ケーシングを回転圧入して立坑を構築する工法)で築造した立坑から切羽を開放せずに推進機を直接発進到達できるDUCMM(デュコム:Dual Casing Mini Mole)工法を初めて施工しました。
適用した工事は、道路と鉄道が近接した発進立坑から推進機外径420mmを推進させる工事です。発進立坑の鋼管外径は2,090mm、立坑掘削深さ3.4m、地盤がN値0の粘性土です。このような条件から、発進時に周辺への影響が少なく安全に発進できるDUCMM工法を採用しました。
DUCMM工法は、推進機が通過する立坑部分の外側が開口部、内側が上側にスライドする2重鋼管ゲート構造となっています。推進機が発進する場合は、切羽圧を確保した上で内側の鋼板を引上げて発進します。今回の工事では、ゲートの引上げが約30分で完了し、出水や切羽の崩壊もなく無事に推進機が発進できることを確認しました。

DUCMM工法による推進機の発進

DUCMM工法による推進機の発進

DUCMM工法の特長

これまでのケコム工法立坑からの発進・到達は、開口部背面の地盤改良、開口の鏡切りが必要で、工事費が高く、工期も長くなり、また作業用地の確保などの問題がありました。DUCMM工法は、これら問題を解決するため当社と株式会社コプロスの2社が2007年に開発したものです。

本工法の特長は、以下の通りです。

◆安全な施工が可能
 人力による鋼管の開口作業が不要で、切羽を開放せずに推進機の発進・到達が可能となるため安全性に優れています。

◆経済的な施工が可能
 地盤改良が基本的に不要なためコスト縮減が可能となり、条件にもよりますが約20%のコスト低減が可能となります。

◆工期的に有利
 基本的に地盤改良が不要なため工期が短くなります。

◆環境に優しい
 基本的に地盤改良が不要なため、環境へ与える負荷が少なくなります。

2重鋼管の外側開口部

2重鋼管の内側スライド構造

今後の展開

今後は、本工法の施工実績を積み重ねるともに、当社が保有する立坑関連技術と組み合わせた提案を行い、工事の受注拡大につなげたいと考えています。