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鋼管立坑から直接発進到達可能な工法を開発

2007年09月 UP

切羽を開放せず安全に

当社は、ケコム工法で築造した立坑から切羽を開放せずに推進機を直接発進到達できる「DUCMM(Dual Casing Mini Mole)工法を開発しました。ケコム工法(開発社 コプロス)は、直径5000mm以下の鋼管を内部掘削しながら揺動または回転によって地中に圧入沈設し、立坑を築造する技術です。

■DUCMM工法の概要
DUCMM工法は、ケコム工法で築造した立坑の推進機通過部分を鋼管と鋼板の二重構造としたものです。内側の鋼管は推進機が通過できるよう事前に開口されており、外側の鋼板は上側にスライドできる構造となっています。推進機が発進する場合は、切羽圧を確保した上で外側の鋼板を引上げます。また到達する場合は、鋼管内に到達設備を設けた上で外側の鋼板を引上げます。
これまで、ケコム工法で築造した立坑から推進機を発進または到達させる場合は、推進機通過部分の開口部の背面側に地盤改良を行い、その後鋼管をアセチレンガス等により開口(鏡切り)していました。しかし、地盤改良を行う方法は、工事費が高く、工期も長くなり、また作業用地の確保が必要となるなどの問題があり、経済的で工期短縮可能な技術が望まれていました。
今回開発したDUCMM工法は、推進機通過部だけを鋼管と鋼板の二重構造としており、その部分は土水圧に十分抵抗できるとともに止水機能を有しています。また、鋼管建て込み時に抵抗とならないように推進機通過部分の二重構造部分は厚みを薄くしているため、通常の鋼管と同様に圧入沈設が可能です。

発進前イメージ

発進前イメージ

発進イメージ

発進イメージ

■DUCMM工法の特長
◆安全な工法です
人力による開口作業が不必要で、しかも切羽を開放しないため推進機の発進到達時の安全性が確保できます。
◆経済性、工期に優れています
地盤改良が基本的に不要なためコスト縮減、工期短縮につながります。条件にもよりますが約20%のコスト削減が可能となります。
◆環境に優しい工法です
地盤改良が基本的に不要となるため環境問題に対応できます。

二重構造の鋼管

鋼管沈設

■今後の展開
今後は、技術提案、企画提案、PR活動を積極的に行い、施工実績を積み重ねていきたいと考えています。
また、既に開発済みのシールド直接発進到達工法(SEW工法、D-SLIMM工法、FPAS工法)と合わせて提案を行い、工事の受注拡大につなげたいと考えています。