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「錢高組東北支店社屋 バリューアップ工事を完了

2006年01月 UP

保有技術を活用し、建物を使いながらの改修

当社東北支店社屋は、近い将来確実に到来すると予想される宮城県沖地震に備え、アンカーを必要としない自己圧着ブレースなどの保有技術を採用し、わずか4ヶ月で耐震改修およびバリューアップ工事を完了しました。施工に際しては空き部屋を利用した順次移動(ローリングプラン)により建物を使いながら施工し、移転費用を大幅に削減させました。

東北支店社屋は1964年(昭和39年)に竣工した旧耐震基準による建物で、保有技術であるソフトコアリングを用いたコンクリート強度調査を実施し耐震計画を立案しました。その結果、1階に自己圧着ブレースを1ヶ所、2、3階の既存壁の開口部をふさいで耐震壁とし、十分に新耐震基準をクリアすることができました。

着工前

着工前

完成

完成

バリューアップ工事のコンセプト

■耐震・防災・老朽化対策
1階には自己圧着ブレースを設置し、耐震性能の向上をはかるとともに、床スラブに補強梁を設置して剛性不足を解消しました。外壁には外断熱工法を採用し、省エネ効果だけでなくひび割れ、中性化などのコンクリート劣化対策をはかりました。

■省エネ・地球環境保全
高効率型照明器具の採用に加え、空調には加湿器付き全熱交換器を採用しました。土間からの冷えが予想される1階には還流ファンを設置して上下温度のムラをなくしました。外断熱は環境に配慮し、グリーン購入法に適合したゼロフロン断熱材を使用しています。これらの効果により冷暖房のランニングコストは前年比30%以上の削減を見込んでいます。

■建物を使いながらの施工
会議室や空き室を活用しローリングプランを計画、部署移動を行い建物を使いながら施工しました。アンカー打ちが必要な場合は特殊な低振動ドリルを使用し、サッシュの固定はビス留めとするなどして使いながらの施工を実現しました。

■景観・街並への配慮
前面のサッシュは当社の設計社員からデザインを公募し、街並にマッチしたデザインを採用しました。正面の両袖壁は撤去し、見通しの良いフェンスに変えることで自動車による来客者と通行する人の安全に配慮しました。

■セキュリティ
外周に監視カメラを設置し、ICカードによる出退管理と併せてセキュリティの向上をはかりました。

■執務機能・環境改善
全事務室にOAフロアを設置、高速通信対応のLANなど執務環境を整えました。

自己圧着ブレース施工中

1階打合せスペース (完了後)

外壁外断熱施工中

今後の展開

当社では、耐震補強などの改修や建替え工事をご検討のお客様に、建替えた場合の約3割程度の費用で最新設備を備え、環境にも配慮したビルに生まれ変わる「建物を使いながら」のバリューアップ改修を提案していく予定です。