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耐震安全性に優れた「杭頭接合(HARP)工法」を開発
2005年03月 UP
- 日本建築センターの性能評定を取得 -
当社は、ゼネコン9社と共に場所打ちコンクリート杭の耐震安全性を大幅に向上させる、CFRP補強リング(炭素繊維補強リング)を用いた新しい杭頭接合工法(HARP工法:Half Rigid Pile)を開発しました。
この度、構造性能確認実験ならびに実大径による施工実験を実施し、(財)日本建築センター基礎審査委員会の性能評定を取得しました。

工法の概要・特徴
従来の杭頭をフーチングにのみ込ませた固定方式では、宮城沖地震、兵庫県南部地震など大地震時に杭頭の破壊が多く見られました。 本工法は、これら大地震でも安全な杭頭接合とし開発したものです。
■地震時における杭の耐震安全性が大幅に向上します。
杭頭部を凸型にして接合部の面積を杭体の約半分に、地震時の引き抜き力を伝達する芯鉄筋を杭の鉄筋篭を予め組み込みました。 さらに凸型にした接合部は大地震時においても破壊を起こさないように炭素繊維リングで補強を施し、地震時の靭性を大幅に高めています。
■従来の施工コストに比べコストダウンが図れます。
建物規模および地盤条件にもよりますが、従来の杭頭固定で設計する場合より杭頭に発生する応力を小さく抑えることができるため、杭や基礎部材の断面寸法が小さくなり、杭頭接合部を構築するコストを考えても杭および基礎ばりを含めた今までの施工コストに比べ10~30%のコストダウンが図れます。


工法概要および構造実験
今後の展開
今後は、設計・施工物件で適用するとともに技術の維持と発展を図り、同工法の普及へ幅広く展開していきたいと考えております。