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当社と前田建設工業は、2004年11月10、16の両日、錢高組大阪本社(大阪市西区)と前田建設工業本店(東京都千代田区)において、両社のトップ・全国の支店長をはじめ、作業所職員を含む計300名の役職員が参加し、合同セミナーを開催しました。
当社と前田建設工業の2社提携は、今年で6年目となります。今年度のセミナーも、提携に基づく活動の発表のみならず、両社独自の活動成果を発表し、意見交換を行うことにより、両社社員の業務に関する知識の深耕、能力向上、意識の向上を目的に開催しました。また、セミナー開催前には両社のトップ自ら相互に相手の施工現場を視察し、提携活動の一層の活発化も進められています。

セミナーでは、錢高社長が「過去の理論が通らない変化の真っ直中で、両社が勝ち残っていくことに提携の存在意義がある。成果発表から学んだことを自分の仕事に生かし、自分のビジネスモデルを築くことで、会社、個人の繁栄につなげることが目的である」、前田社長は「激変する環境の下で、どれだけの技術を持っているか、どれだけ特徴ある企業になるか、そのため互いに強いところを一層強化し、競争に打ち勝っていかなければならない」と述べ、両社の役職員に緊張感と連帯感の高揚を求めました。

セミナーの内容は、(1)特色ある工事事例報告としての地滑り地域におけるトンネル坑口施工事例、(2)大型商業施設のコスト検討プロジェクト、(3)ソフトコアリング技術の今後の営業展開、(4)関西支部における建築部会活動、(5)香港での新しい入札契約制度、の5件の課題が発表されました。
「大型商業施設のコスト検討プロジェクト」は、今後有望な分野として注目される大型ショッピングセンターのローコスト化を目的に、2004年3月に約30名の両社社員からなるワーキンググループを立ち上げています。モデルプランを基に、S造・混合構造・スパン別構工法比較、5項目のディテール別コスト比較、空調方式のコスト比較、VE・CDチェックシートや施工事例集の作成などを行い、設計・施工ノウハウの集約・蓄積を図っています。両社それぞれの実施工物件に対し、このデータを用いて合同の施工検討会を実施、コスト低減につなげています。このプロジェクトは今後も継続し、実施物件竣工後に最終評価を行うと共に、両社の全支社店に展開しながらデータの更新を進め、設計・施工ノウハウの確立を図ってまいります。また、プロジェクトの対象を物流・工場施設へ拡大する計画です。

当社と前田建設工業は、提携活動の今後の重点取組として、これまで関東・関西を主体として進めてきた現場でのコストダウンや技術課題解決のための施工検討会活動とその成果を全国の支社店に展開し、より多くの提携による効果を追及してまいります。