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「ソイルセメント本設パイル(PSP)工法」が建築技術性能証明を取得

2003年03月 UP

基礎工事の工期 20%の短縮が可能

当社は、青木建設、淺沼組、安藤建設、大木建設、奥村組、鴻池組、五洋建設、住友建設、鉄建建設、戸田建設、 西松建設、松村組、三井建設との計14社からなる研究会において、 従来は仮設構造物であったソイルセメント柱列壁の本設構造物としての使用を可能とした、 ソイルセメント本設パイル(Permanent Soil Cement Mixing Pile:略称=PSP)工法を共同開発し、 平成15年3月4日付けで財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得しました。

本工法の概念図

本工法の概念図

既往の機械式定着工法

既往の機械式定着工法

■工法の概要
PSP工法は、高濃度のセメントミルクを地盤に注入しながら、削孔、攪拌混合して造成したソイルセメント柱に力を伝えるための鉄骨を挿入して、その先端支持力および周面摩擦力により建物を支える工法です。
仮設の山留め壁であるソイルセメント柱列壁を造成するのと同じ施工機械を用いますが、施工管理,品質管理をより厳密に行うことにより、建物を支持することができる本設の構造物を形成します。

■本工法のメリット
PSP工法は、山留め壁と同時に連続して施工することが可能であり、掘削工事における仮設の山留め壁と兼用できることから、建物の外周部には従来工法のように山留め壁とは別の杭を打設する必要がなくなります。そのことにより、
・コスト低減
・工期短縮
・環境保全
の、3つのメリットが得られます。

試算では、地上3階、地下1階、建築面積600平方メートル、パイルの長さ20メートルの程度の建物で本工法を適用した場合、外周部も従来工法による杭を打設した場合に比べ基礎工事の工程は50日強から40日弱と20%以上の短縮となり、コストも最大5%減となります。

■開発の経緯
共同開発は平成13年3月より2年間余にわたって実施し、支持性能を確認するための載荷試験をはじめとして、施工性確認および品質管理手法確立のための施工試験、造成したパイルの掘り出し調査、さらに各種の構造実験および解析的検討を行い,本設の支持構造物としての性能・品質を確認し、品質管理方法を含む設計手法・施工方法を確立しました。

■今後の展開
共同開発会社14社では、本工法の実物件への適用をはかり、基礎工事の一層の合理化、環境負荷の低減を進めていく予定です。