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錢高組技報(ZENITAKA TECHNICAL REPORT)

錢高組技報2015-No.40

論文・報告
4.大開孔と中開孔が近接したRC 造基礎梁のせん断性能に関する実験的研究
その3 追加実験概要
五十嵐治人 伊藤 仁

 建物の基礎梁は、設備用配管のための開孔を多数設ける必要が生じる。通常開孔を設ける際、以下の規定を守ることが望ましいとされている。
 ① 開孔の直径は梁せいの1/3 以下とする。
 ② 隣り合う開孔の中心間隔は、双方の開孔直径の平均の3 倍以上とする。
 上記②を守るため、開孔を設ける位置は大きな制限を受け、配管を迂回させるなどの対応が必要となり、設備計画、施工とも煩雑となってしまう。特に、大開孔である人通孔に関しては、開孔を設けられない範囲が大きくなり、影響が大きい。
 本研究は、前報その1、その2に引き続き人通孔を模擬した大開孔の両側に中開孔が近接した梁の構造実験を実施した。当初の想定よりも開孔間の耐力は大きく、長方形耐力を確保する必要はないという結論を得ているため、このシリーズでは水平補強筋、開孔部上下補強筋を必要最低限に減じて実験を行った。また、コンクリート強度、せん断スパン比、梁せい、開孔間補強筋量をパラメータとして実施し、最終破壊は開孔上下破壊、開孔間破壊の2 種類に大別されることが分かった。何れの場合であっても、安全側に耐力を評価できることを確認した。

key words:有開孔梁、せん断破壊、正負交番漸増載荷実験

 
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