建築物に求められる機能や性能、景観、近隣、環境への配慮、敷地の制約条件等の様々な条件から、諸機能を地下に埋め、建築物の大部分の空間を地下化するという大胆な空間構成をとることがあります。建築物を地下に構築するには、土質や土圧、地下水位をはじめとする様々な課題を克服しなければなりません。錢高組では、実績に基づいた確かな施工技術で、大規模な地下空間を実現します。
ヤマザキマザックオプトニクス フェニックス研究所 | 国立国際美術館

▲完成建物全景

▲1階エントランスホール

▲地下2階 組立工場内部
- 工事場所
- 岐阜県美濃加茂市
- 発注者
- ヤマザキマザックオプトニクス株式会社
- 設計監理
- 株式会社 青島設計
- 完成
- 2007年12月
- 工事概要
- 鉄筋コンクリート造(一部 鉄骨造)
地下2階 地上1階建
ヤマザキマザックオプトニクス フェニックス研究所は、世界にも類を見ない規模の完全地下工場です。2007年12月、当社施工により岐阜県美濃加茂市に完成しました。
1階のピラミッド形状のエントランスホールの鉄骨は、ヤマザキマザック社の技術である精密レーザー加工で製作しました。地上に現れているのは、このエントランスホールと資材搬出入口及び階段室のみで、平面寸法65m×121m、2フロアからなる工場施設は全て地下に設けられています。
主要室である組立工場は地表から約12mの深さにあり、大吹き抜け空間になっています。地下室にすることで、外部の騒音・振動や、ほこりを含んだ空気の流入を防ぎ、空調に頼らずに年間を通して安定した室内環境が得られます。新工場ではレーザー加工機などの精密機械を製造する予定で、クリーンルーム並みの空気清浄度が要求されていたことから、今回の計画が採用されました。
取り入れた外気を地下外周の二重壁内に通し、夏は涼しく冬は暖かい地熱との熱交換を行ってから屋内の空調に使用します。空調の負担が軽減出来て、大きな省エネルギー効果が得られます。
1階床(鋼管トラス屋根)の上は、駐車場スペースを除いて全て土盛りを行い、緑化を行なうことで周辺の丘陵地との調和を取っています。内部で発生した騒音も近隣に漏れず、周辺環境にも配慮した『エコファクトリー』です。
施工にあたっては、地下まで掘り下げた後に躯体を下から順に構築し、最後に周囲を埋め戻しました。地下水の浸入が無いように、躯体コンクリートの施工には充分に配慮しました。加えて、周囲に集水管を埋設して雨水を排水することで地下水位の上昇を防ぐと共に、完全な外壁防水を施工しています。

▲建物イメージ
国立国際美術館工事は、世界的にも珍しい完全地下型の現代美術館を建設した工事です。建設地である大阪中之島四丁目は大阪市立科学館をはじめ、大阪の文化・芸術の中心として重要な役割を担うことを期待されている地区です。地上部のエントランスゲートは「竹の生命力と現代美術の発展・成長」をイメージして設計され、地下の各ゾーンと地上との連続性を生み出しており、美術館のシンボルであると同時に地域全体のゲートウェイとして親しまれています。

▲ エントランスロビー吹き抜け
■ 連続性を持つ開放的な空間
掘削工事に伴う周辺地盤の変形量や山留めの変形量を最小限に留めるため、掘削には逆打ち工法、山留め壁にはRC地中連続壁を採用しました。逆打ち工法は通常とは逆に上階から打ち下げていく工法です。
■ 大規模、大深度な地下工事
中之島地区は堂島川と土佐堀川に囲まれた中州で、地盤は多くの水を含んでいます。地下水の浸入を防ぎ、湿気を嫌う美術品を守るため、躯体の地下外壁は外側に防水層を置く外防水を施しました。
■ 美術品を守る
中之島地区は堂島川と土佐堀川に囲まれた中州で、地盤は多くの水を含んでいます。地下水の浸入を防ぎ、湿気を嫌う美術品を守るため、躯体の地下外壁は外側に防水層を置く外防水を施しました。
- 工事場所
- 大阪市北区
- 発注者
- 国土交通省近畿地方整備局
- 設計監理
- 国土交通省近畿地方整備局営繕部、シーザー ペリ アンド アソシエーツ ジャパン
- 完成
- 2003年3月
- 工事概要
- 鉄筋コンクリート造(一部、鉄骨鉄筋コンクリート造)
地下3階、地上1階建、延床面積13,487m2


