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ZENITAKA Topics

工事レポート

堺市立健康福祉プラザ

2012年03月 UP
堺市立健康福祉プラザ

南西面外観

堺市立健康福祉プラザは、障がい者の方々が住み慣れた地域で充実した生活を送るための様々な支援を総合的に行う施設です。プラザ内には行政機関やスポーツ施設、リハビリテーション施設など様々な機能を持つ施設があり、障がい者と市民の方々の交流を通じて相互理解を図ることを目的とした広域的かつ総合的な拠点となります。

工事概要

施工場所 大阪府堺市堺区旭ヶ丘中町
建築主 大阪府堺市
設計者 株式会社 梓設計
監理者 梓設計・高橋建築設計事務所共同体
工期 2010年3月30日~2012年3月16日
構造・規模 RC造 一部S造、SRC造
建築面積 4,475.67m2
延床面積 17,350.58m2
 

建物 Building

建物は、市民の交流の場として施設全体を統括する中央ゾーンを中心に、プール、体育館、トレーニング室からなる西ゾーン、重症心身障がい者(児)支援センターやリハビリテーションセンターを備えた東ゾーンの3棟で構成されています。
中央ゾーンの市民交流センターは、4層を吹抜けとした明るく開放的な空間に大小の研修室やクッキングルーム、クラフトルーム等があります。障がい者や、その家族の方々の自主的な活動やワークショップ等を通じた市民交流の場として、文化、芸術に関する催しや各種教室、ボランティアの養成や支援を行います。
西ゾーンは、市民のスポーツ活動のサポートや、障がい者スポーツ指導員の養成などを行うスポーツセンターがあります。
東ゾーンは、1、2階に重症心身障がい者(児)の入所・通所施設を、3、4階には子供相談所などの行政機関を設置しています。

建物配置図

中央ゾーン エントランス

西ゾーン プール

東ゾーン

建物外観は、ヒューマンスケールを基準に、自然環境や地域との調和を重視したデザインとなっています。中央ゾーンのカーテンウォールには遮熱性・断熱性に優れたLow-eガラスを採用し、施設のシンボル的な印象を創り出しています。東ゾーンのバルコニーにはパネル式壁面緑化を配置し、屋上庭園や敷地内の緑化と合わせて積極的に緑を取り込むことで、隣接する大仙公園や仁徳天皇陵との調和を図っています。

施工 Construction

施工面では、建物形状が大きく3つに分かれ、かつ地上躯体の構造が異種構造であることや、地下階の床面積が5,500m²と、全床面積の1/3を占めることに着目して工事の全体計画を立案しました。
地下工事は、掘削深さ8.5m、掘削土量は約38,600m³でした。掘削面積も約6,300m²あるため、通常の切梁工法ではなく、アイランド工法を採用しました。 アイランド工法は、山留め壁の内側に土を残して中央部を先行掘削し、構築した中央部の躯体に支保工の反力を取って周辺部の掘削を行う工法で、躯体工事の早期着手が可能となります。支保工数量を低減し、外周部以外はオープン掘削ができるため、工程短縮にも効果があります。切梁を減らしたことで、これを支持する棚杭を打設する時の騒音・振動も低減することができました。

アイランド工法施工状況