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すさみ串本道路 鬮野川(くじのがわ)橋上部工工事 張出し架設を進めています

張出し架設状況(P3橋脚1ブロック目)
和歌山県で施工中の「鬮野川(くじのがわ)橋上部工工事」で「張出し架設工法」による桁架設を進めています。先に建設した橋脚の最上部(柱頭部)から左右に橋桁を伸ばしていく工法で、地上から組む足場や支保工が不要になる利点があります。これまでにも多くの実績を残してきた、当社が得意とする工法です。
工事概要
工事名 | すさみ串本道路鬮野川橋上部工事 |
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事業主 | 国土交通省近畿地方整備局 |
施工場所 | 和歌山県東牟婁郡串本町 |
工期 | 2023年12月22日 ~ 2025年10月31日 |
工事概要 | PC4径間連続ラーメン箱桁橋 橋長L=273.0m |
進捗状況
現在の施工進捗(2024年3月)は下図の着色部の部分です。
P1,P2,P3橋脚において「張出し架設工法」による桁架設を進めています。現在はP1柱頭部からの張出しが7ブロック、P2で5ブロック、P3で8ブロックまで施工が完了しています(最大13ブロック)。張出し架設は2025年6月末に完了し、7月からは中央支間部の閉合が始まる予定です。

全体図(着色部が施工着手箇所)
張出し架設工法の紹介①(移動作業台車の組立)
張出し架設工法は、約2~4m間隔でブロック分けした橋桁を、移動作業台車と呼ばれる移動式の作業台(写真:緑色の建設機械)を使用して柱頭部から支間中央に向かって架設する工法です。片持ち架設工法、カンチレバー工法などとも呼ばれる工法です。
はじめに、柱頭部(橋脚の最上部)を建設した状態から張出し架設を開始します。柱頭部に移動作業車を据え付けます。

移動作業車の据え付け状況

移動作業台車の据え付け状況①(組立て途中)

移動作業台車の据え付け状況②(組立て途中)
張出し架設工法の紹介②(桁の施工~張り出し作業)
移動作業台車の内部で桁の施工(型枠・鉄筋の組み立て、PC鋼材の配置、コンクリートの打設、PC鋼材の緊張など)を行います。
PC鋼材の緊張作業まで行い、桁が荷重を支持できる状態になったのち移動作業台車を完成した桁の先端に移動させます。これを繰り返しながら桁中央や橋台に向かって架設していきます。

移動作業台車内の作業風景

移動作業台車(橋面上から撮影)

張出し架設状況(全景)
工事・事業内容
すさみ串本道路(延長19.2km自動車専用道路)は、国道42号の和歌山県東牟婁郡串本町から西牟婁郡すさみ町間における、異常気象時通行規制区間の解消、防災・災害時の代替路確保等を主な目的として整備が進められています。
本工事は、すさみ串本道路の和深IC (仮称)~串本IC(仮称)間に位置し、二級河川鬮野川、町道二色くじの川線を跨ぐPC4径間連続ラーメン箱桁橋を張出し施工にて架設する工事です。

事業全体図(国土交通省 近畿地方整備局 紀南河川国道事務所HPより)

橋梁一般図

断面図