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低周波音低減装置「サイレンスチューブ®」を試験的に現場導入

2016年05月 UP

当社は、開発した低周波音低減装置「サイレンスチューブ®」(特許出願中)を西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)発注の高松自動車道志度トンネル工事で試験的に導入し、トンネル発破にともなう超低周波音に対する音圧低減効果を確認しました。

「サイレンスチューブ®」は開管の共鳴現象を利用した音響管による消音装置で、トンネル坑内に設置することで特定周波数の音を大幅に低減する技術です。

現場に導入したサイレンスチューブは、施工性と車両通路の確保など、トンネル空間に対して効率的な配置が行えるよう、自在に組み立てが可能な鋼製型枠による音響管としました。また、音響管の開口面には吸音材を設置することで消音効果の向上を図りました。

現場では、トンネルの坑口付近および坑口から約200m離れた民家付近で発破時に低周波音測定を行い、サイレンスチューブを設置することで10Hz~25Hzの超低周波音を7dB程度低減できることを確認しました。

「サイレンスチューブ」現場設置状況

「サイレンスチューブ」現場設置状況

「サイレンスチューブ®」の特徴

1. 低周波音の低減効果
サイレンスチューブをトンネル坑内に設置することで、特定の周波数帯の音圧レベルを大幅に低減できます。

2. 現場条件に合わせた設置が可能建設現場でよく用いられる鋼製型枠などの汎用部材をトンネル形状や寸法に応じて現地で組立てて設置するため、坑内の状況に柔軟に対応できます。

3. 低減効果の増大
異なるサイズのサイレンスチューブを組み合わせて設置することで、減音する周波数範囲を拡大できます。また、音響管型消音器の特性として、減音周波数帯の前後に増音領域が生じるといった事象があります。サイレンスチューブの開口面に通気抵抗体(吸音材など)を設けることで、増音を改善することができます。

「サイレンスチューブ」の坑内配置イメージ

なお、本システムは、株式会社IHIの関係会社である株式会社アイ・エヌ・シー・エンジニアリングとの共同開発によるものです。