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倉庫・物流施設対象のローコスト「RCS接合構法」を開発 -建築技術性能証明を取得-

2008年12月 UP

-RCS接合構法で建築技術性能証明を取得-

 当社は、柱を鉄筋コンクリート(RC)造、梁を鉄骨(S)造とした、RCS接合構法を開発し、財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得しました。
 柱をRC造、梁をS造とする混合構造は、スパンを長くとることが可能で、かつ軸力の作用する柱をRC造とする合理的な構造として、既に構法開発をしておりました。今回、さらに簡素な柱梁接合部を考案し、構造実験により構造性能を確認すると共に、公的審査機関より技術性能証明を取得しました。

ふさぎ板形式(最上階の場合)とせん断補強筋形式(中間階の場合)<br>(何れの形式とも最上階、中間階に使用できます)

ふさぎ板形式(最上階の場合)とせん断補強筋形式(中間階の場合)
(何れの形式とも最上階、中間階に使用できます)

構造実験

構造実験

RCS接合構法の特長

 本構法では、柱梁接合部内をS梁が十字形に貫通する形式で、施工性、構造性能に優れたふさぎ板を用いる「ふさぎ板形式」と、外周に鋼材を露出させないせん断補強筋および、支圧板を用いる「せん断補強筋形式」の2種類が選択できます。また、せん断補強筋の継手は、溶接のほかに施工性を向上させた「SRC-LAPhoop工法」、および既製の機械式継手も選択できます。適用範囲としては、コンクリート強度60N/mm2以下、柱主筋SD490以下まで使用可能となっています。

 構造実験により、中間階の柱梁接合部内で柱主筋の定着に必要な長さが鉄筋径の17倍以上あれば所用の構造性能を確保でき、従来よりも定着長を短くして、コストダウンが図れることを確認しました。さらに、最上階の柱梁接合部でも同様に、柱主筋の定着長を鉄筋径の16倍以上とし、端部に機械式金物を取り付けることにより、通常のスラブ内に納めることができるようにしています。

今後の展開

 本構法は、スパン長に有利な梁をS造、軸力に有利な柱をRC造とする合理的な構造であります。当社は、鋼材価格の高騰など資材価格を勘案したコストダウンが図れる構法として、倉庫・ショッピングセンターなど長スパン空間が求められる建物に積極的に採用していきたいと考えております。

なお、本構法は前田建設工業株式会社、東洋建設株式会社との共同開発です。