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免震厚肉床壁構造の中高層集合住宅を実現

2007年11月 UP

当社は、鉄筋コンクリートの床と壁だけで構造躯体を構成するRC厚肉床壁構造「TWFS構法」と免震技術を融合させた独自の「免震厚肉床壁構法」を開発し、東京都文京区本郷一丁目に建設中の地上14階、地下1階建ての「本郷パークハウス ザ・プレミアフォート」に採用しました。これは従来、中低層建物で用いられていた床壁構造を免震構造と組み合わせることにより、高層集合住宅で実用化したものです。
(※TWFS:Thick Wall and Floor Structureの略。板状の床と壁のみによるシンプルな架構)

本郷パークハウス ザ プレミアフォートの完成予想CG

本郷パークハウス ザ プレミアフォートの完成予想CG

概要

工事名 本郷パークハウス ザ・プレミアフォート
工事場所 東京都文京区本郷1-30-22
建築主 三菱地所、藤和不動産、メックプロパティ
設計監理 錢高組(構造設計協力:TIS & PARTNERS)
工期 2007年1月30日~2008年10月24日
建物用途 共同住宅 207戸
構造 鉄筋コンクリート造(厚肉床壁構造)
地下1階 地上14階建 基礎免震構造
建築面積 2245.36m2
延床面積 21394.92m2

構法の特徴

この構法は凹凸のないフラットな厚肉の床と壁だけで構造躯体を構成しているため柱や梁がなくなり、以下のようなメリットが得られます。

1. 住戸内に凹凸がないため隅部まで有効に使え、将来のライフスタイルの変化に伴う室のレイアウトの変更が容易になります。

2. バルコニー側の開口が大きく確保できるため、ハイサッシュによる開放感のあるワイドビューが可能となります。

3. 隣接する住戸間は厚肉の戸境壁で、上下の住戸間は厚肉の床で仕切られているため高い遮音性能が確保でき、住戸間のプライバシーが守られます。

本郷パークハウス ザ・プレミアフォートは、コ字型の平面形状をしており、その中にX方向とY方向にバランスよく壁を配置した住戸計画にするとともに、基礎に鉛プラグ入り角形積層ゴムとすべり支承を用いた免震構造を採用して建物に作用する地震力を低減することで、14階建てのRC床壁構造を実現しています。

今後の展開

今回の物件では壁の厚さが300mmから500mm、床の厚さが300mm(中空ボイドスラブ)となっており、通常のRCラーメン構造に比べてコンクリート量や鉄筋量が多くなっています。そのため躯体コストはやや割高になりますが、将来の間取り変更の容易性、開放感、住戸間のプライバシー保護、という近年の集合住宅で特に要求度が高くなってきた性能が満たされるため、当社ではこの構法を15階程度までの中高層分譲マンションを対象として積極的にディベロッパーに提案していく方針です。