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「中庸熱セメント等の合理的なコンクリート養生方法」を確立

2006年12月 UP

-ひび割れの少ない高品質な建物を短工期に-

当社は、宇都宮大学桝田教授の技術指導の下、ゼネコン9社と共同で、近年建築工事への使用が増加している中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを用いたコンクリートの合理的な養生方法(養生期間)を確立しました。
近年、建物の長大化や部材の大型化によるコンクリートのひび割れ対策から「水和熱が小さい」、「乾燥収縮が少ない」という特長をもつ中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランドセメントを使用する例が増加しています。 しかし、これらセメントを使用する場合、施工段階での養生期間の規定が明確でなく、7日以上必要とされ、所定の品質確保と工期短縮から合理的で実用的な養生方法(養生期間)の確立が求められていました。

(1)壁供試体コア抜き取り

(1)壁供試体コア抜き取り

(2)含水率測定

(2)含水率測定

当社らは、各種実験(*1)を通じて、普通ポルトランドセメントや早強ポルトランドセメントと同じく圧縮強度10N/mm²まで湿潤養生を継続すれば、その後の強度は順調に発現し、所要の耐久性を確保できることを確認しました。これによりひび割れの少ない高品質の建物を実用的なサイクル工程で施工できるコンクリート養生方法が確立できました。

*1):圧縮強度、含水率、収縮量、中性化抵抗など

今後は、これら信頼性の高い技術資料に基づく養生方法を各社で運用していくと共に、この共同研究成果を日本建築学会へ提案していきたいと考えております。