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「翼推進工法」により角形下水道管渠の築造

2005年06月 UP

- 神戸第1共同溝に伴う新兵庫低区汚水幹線接続工事 -

当社は、日立造船(株)と共同開発した泥土圧式「翼推進機」を「神戸第1共同溝に伴う新兵庫低区汚水幹線接続工事」に適用しました。
本工事は、既成市街地の高度化に伴う汚水量の増加に対応するため、既設汚水管と神戸第一共同溝築造に伴い新設された新兵庫低区汚水幹線を接続する工事です。
構築する管渠の土被りが平均で2.4mと浅いため、当初は開削工が考えられましたが、NTTとう道が近接することや交通量の多い国道を横断するなどの条件から非開削工が適用されました。また、当該工区はN値が10以下の砂質土地盤を対象とすることや、既設埋設管渠が多数存在するなど縦断的な制約が多いため、縦横比の自在性が高い矩形断面の翼推進工法が採用されました。

翼推進機および工法の特徴

翼推進機は、推進工法およびシールド工法に適用できるもので、左右1対の翼形状のカッタヘッドが、車のワイパーのように往復揺動することによって矩形や円形、楕円形など様々な形状の都市トンネルの構築が可能な工法です。

(1)矩形、円形、楕円形等の様々な断面形状に適用可能
(2)揺動ジャッキにより駆動するシンプルな構造で、推進機が経済的
(3)翼推進機は、方向制御が容易
(4)密閉式泥土圧式推進機で幅広い地盤に適用可能

また、当工事は翼推進機と共に、硫化水素対策を施した「隅角部外縁が円弧状の推進用ボックスカルバート」が採用されました。この技術は、翼推進機の開発と併せて錢高組と旭コンクリート工業が共同開発を行い実用化したもので、従来のボックスカルバートの四隅を円弧状にすることで

(1)推進工法の周面摩擦力を低減
(2)ローリング修正が容易
(3)滑材充填性の向上

など施工性を大幅に改善するものです。

今後の展開

今後は、当工事での施工実績を踏まえて、さらに縦横比が異なる断面での函体の推進や、管渠径が異なる場合の円形推進への適用を図っていきたいと考えます。また、シールド工法への展開を図り長距離施工に対応していきたいと考えます。