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設計基準強度120Nmm²が「超高強度コンクリート」の大臣認定を取得

2003年03月 UP

近年、大都市圏を中心に超高層集合住宅の建築が盛んに行われています。 集合住宅では遮音性や経済性の点から鉄筋コンクリート構造が多く採用され、現在、設計基準強度100N/mm²クラスの超高層建築物も既に数例施工されています。 今後はますます材料の高強度化が進み、200m級の超高層建築物への実現も間近となってきました。

このような情勢の中、錢高組におきましても設計基準強度70~120N/mm²の 範囲の超高強度コンクリートを開発し、東京エスオーシーの芝浦工場と共同で平成15年2月24日に 建築材料の大臣認定(認定番号:MCON-0505)を取得することができました。

現在は、設計基準強度120N/mm²のコンクリートと超高強度鉄筋(USD685)を用いた鉄筋コンクリート造の60階建て(高さ200m級)の超高層集合住宅の試設計を進めています。

フレッシュコンクリート試験

フレッシュコンクリート試験

基準階 平面

基準階 平面

試設計集合住宅 立面

試設計集合住宅 立面

■使用材料と水結合材比
1. 結合材(B):低熱ポルトランドセメント+コンクリート用シリカフューム(スラリー状)
2. 粗骨材:硬質砂岩砕石
3. 混和剤:高強度コンクリート用化学混和剤
4. 水結合材比(W/B):設計基準強度120N/mm²ではW/B16%前後設計基準強度100N/mm²ではW/B20%前後

■実験状況
超高強度コンクリートの調合設計には、通年の施工を想定し、実際の構造物を模擬した試験体柱を用いて、冬期、標準期、夏期の3シーズンの各々2回、実機プラントによる試験練りを実施しました。その中から品質管理方法を確立し、超高強度コンクリートを安定して製造できることを確認しています。

■超高強度RC造のメリット
1. 超高層下層階での柱断面積を大きくすることなく、空間を広く使える。
2. 長大スパン化を必要とする構造にも適用が可能となる。
3. S造やCFT造に比べ風や地震による揺れが小さく、居住性に優れる。
4. コンクリート組織が緻密となり、耐久性に優れ、長寿命化が図れる。