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フレッシュコンクリートの単位水量管理手法を開発

2002年12月 UP

当社は奥村組、鴻池組と共同で、フレッシュコンクリー卜中の水量測定方法に関する共同研究を実施し、生コン受入れ時の単位水量管理手法を開発しました。

■開発の経緯
生コンクリート中の水量は、硬化後のコンクリート強度に直接影響することから、品質管理上は大変重要です。生コンプラントでは材料を厳密に計量して調合するのですが、砂の湿り具合などの影響である程度のばらつきが生じることは避けられないのが現状です。
コンクリートを受け入れた現場で生コンの中の単位水分量を測定できれば、生コン工場へその情報をフィードバックすることで微妙な調整を行うことができ、品質確保に役立ちます。

■本技術の概要
生コンクリート中の水量測定方法には、従来からいくつかの方法が提案されていますが、なかでも加熱装置として電子レンジを用いた高周波加熱乾燥法は測定原理が比較的簡単で、なおかつ特殊な測定装置を必要としないことから、実際の工事管理にも使われ始めています。

一方で、高周波加熱乾燥法による測定は、
1. 一般にコンクリートからふるいわけによって採取したモルタルを対象として行うが、この際にセメント・水・細骨材などの構成比率が変化し、測定結果に影響が生じる。
2. 生コン工場が使用する骨材の種類によっては、測定結果に大きな誤差を生じる。
などの問題がありました。

本共同研究では、実験検討を行った結果、
1. ふるいわけによる材料構成比率の変化を水量推定式に加味する。
2. 熱乾燥時の質量減少を、骨材の種類別に水量推定式に加味する。
を行うことで従来の方法に比べ測定誤差を低減させる手法を得ることができました。

■今後の展開
コンクリートの耐久性確保の観点から、近年生コン受入れ時の単位水量管理は、その必要性が再認識されています。 また、将来的には水量のバラツキを抑えることで強度上の過剰な安全率が不要になり、生コン単価の低減が期待できることから、錢高組では本手法の積極的な展開を図る方針です。