
▲但東ダム(下流から望む)
コウノトリで有名な兵庫県豊岡市の東部、但東町に重力式コンクリートダムを築造しました。
但東ダムは、但東町の水道用水の確保、洪水調節および農業用水の供給を目的とする多目的ダムです。
現在はダム湖に水を満々と湛えており、新たな水辺空間の出現で水鳥などの野生動物が集う自然豊かな環境が創造されつつあります。
但東ダムと豊岡市
但東ダムを建設した横谷川流域は1985年、1990年と度重なる洪水の被害を受けてきました。特に2004年の台風23号は記憶に新しく、周辺に甚大な被害をもたらしました。また、豊岡市但東町では夏季の水不足による給水制限に度々見舞われてきました。
但東ダムの建設は兵庫県と豊岡市が共同で進めてきたもので、2004年6月に本体工事に着手し、2006年6月に完了、同年11月に試験湛水を開始しました。
堤体掘削
ダムの施工は、河川の流れを切り替え、堤体の基礎となる部分を掘削することから始まります。樹木を伐採した後、重機が斜面を登り土砂を取り除きます。ダムを造る箇所は計画の硬い岩盤まで掘り込みます。通常は発破を用いますが、但東ダムでは近隣の民家への影響を考慮して、全て機械による掘削となりました。コンクリートの打設前には岩盤を水できれいに洗浄し、土や石ころが無い状態まで清掃します。

▲斜面掘削状況

▲岩盤掘削状況

▲岩盤清掃状況
ダムコンクリート打設
但東ダムで使用したコンクリートは、現場に設置した製造工場(バッチャープラント)で骨材(砂利や砂)とセメント等を練り混ぜて作りました。コンクリートは200tのクレーンで打設場所まで運搬しますが、1回の運搬量は3.0m3とし、約8,000回の作業を繰り返してダムが完成しました。

▲コンクリート製造・運搬設備

▲コンクリート打設状況

▲最盛期の但東ダム
ダム工事の中で最も大きな行事として定礎式があります。
但東ダムでは2005年10月2日に行い、ダム本体の中に定礎石や小学生のメモリアルストーンを埋納しました。

▲礎石搬入

▲礎石埋納

▲地元小学生によるメモリアルストーン埋納
但東ダムでは、さまざまな環境保全対策を実施しました。
ダムの下流に高さ3mの土堰堤をつくり、その上に防音パネルを設置して近隣民家への騒音低減を図りました。
また、伐採材の再利用をはじめコンクリートを再生骨材化し、路盤材に用いるなど、リデュース(減量)、リユース(再利用)、リサイクル(再資源化)に取り組みました。
工事により河川の水質に影響がでないよう、モニタリング調査を毎日実施しました。

▲防音堤・防音パネルの設置

▲再生骨材の製造

▲伐採材の再利用

▲但東ダム越流部標準断面図
〈ダムおよび貯水池諸元〉
- 河川名
- 一級河川丸山川水系横谷川
- ダム形式
- 重力式コンクリートダム
- 堤頂標高
- EL. 133.200m
- 堤高
- 25.7m
- 堤頂長
- 120m
- 堤体積
- 24,700m3
- 総貯水容量
- 470,000m3
- 有効貯水容量
- 440,000m3
- 洪水調節容量
- 190,000m3
- 利水容量
- 250,000m3

▲但東ダム下流図

▲位置図

▲上空から見た但東ダム
| ダム名 | 但東ダム |
|---|---|
| 施工場所 | 兵庫県豊岡市但東町畑山 |
| 発注者 | 兵庫県但馬県民局 |
| 施工 | 錢高・日本国土開発・川嶋特別共同企業体 |
| 完成 | 2007年3月 |

